同人ソフト制作部屋 分室

同人サークル「Segment-R」の活動紹介。何か同人ソフトを作るヒントが見つかるかも

 

広めたいものを広める考え方

自分の好きな物事を布教したい人へ

上記は少し前にTwitter上で紹介した記事です。が、なぜTwitterでこの記事を取り上げたかといいますと、「自分の好きな物事を布教する」と「自分の作った物を広める」行為には、ある程度の類似性があると思ったからでして。

ゲームなり漫画なり小説なりを創作する人は、自分の作った作品を少なからず面白いと思っているはずで、そういった「自分の書いた面白いものを広めようとするスタンス」と「自分が面白いと思ったものを布教するスタンス」は似てくるのではないかと思ったわけです。

なら、上手い布教のやり方は創作物の宣伝手法に応用出来るのではないか、というのが今回の記事の主旨。とりあえず、リンク先の記事の箇条書きを個々に分析していきます。

 

面白そうなイメージを喚起させる技術


> 自分はこれが好き!と楽しそうに主張

これはなんとなくわかるような気がします。例えばゲームなどで「紹介記事が異様にハイテンションで面白おかしく書いているものだからつい買ってみたらゲーム自体はそれほどでもなかった」みたいな体験をしたことはないでしょうか。

実際のところゲームの機能を淡々と説明されたところで面白さをイメージするのは難しいと思います。それよりも実際に楽しそうにゲームをしているさまや語りを聞いた方が面白さがイメージしやすいわけで。

この感じを宣伝に生かそうとする場合、まっとうに面白そうなプレイを喚起させるような宣伝をするのが順当でしょう。ただ同人の場合プレイシーンだけではなく実際に作っている所、つまり楽しそうに作っている様を表現することによっても面白そうなイメージを喚起させる事が可能と思われます。

 

>「ここが面白い」の部分を変化球で打つ

特にゲームの場合、面白い作品の説明が面白いとは限らない訳でして、作品の面白さとは別にその説明自体に面白みがあれば、説明を聞いてもらえる可能性が増えるという道理です。

またこれは、内容としての重要さが、かならずしもユーザーの興味を引くとは限らないと言う事です。

まず受け入れてもらう為に、一見作品の主題からはかけ離れたユーモア要素をアピールした方がいい場合があると思います。さらに欲を言えば、詳しく作品を知るとそのユーモア要素が話の主題に深く関わっている事が分かってくるような内容だと、読み手が奥深く感じてくれるかなと。

 

読者・視聴者との接し方 

 

> 分からない人に分かるように内容を説明

これは言うまでもなく宣伝者が常に少なからず意識している事だと思います。

特に同人とかですと即売会で展示している時とかに「ぺらっとページを数枚めくってくれれば内容がわかるのだからめくってくれればいいのに」とか「試遊出来るのだから、是非やってくれれば分かる」とか思ったりする時もあるかと思います。

でも、それよりなによりまずは手にとってもらうためにも見ただけでその気にさせないといけないわけです。

自分も心がけてはいるのですがやはり難しいw

 

> 言葉の圧で押さない

このあたり宣伝としては当然ではあるのですが、あまり丁寧になると客商売っぽくなり同人の持ち味にそぐわない場合もあるので、ケースバイケースというか加減次第というか本人の性格というか持ち味次第になるかもしれません。

 

> 強制イベントを発生させる

作る側からみた場合、盤外戦術ぽい感じになるでしょうか。イベントというほど大げさなものでなくても例えばTwitter上で「1000回リツイートされたら○○する」みたいなやり方もあるかと思います。

もちろん、作品自体に力を注ぐ事が前提となるとは思いますが、その上でこういった試みが出来るならやってもいいかもしれません。

自分の場合、その前に片づけないといけない課題が山積みですがw

 

>「自分で履修して」と突き放さない

これは意見やクレームへの対応というところでしょうか。可能な限り対応したい所ですが、個人かつ低予算でやっている以上限界はありますし、あまり気にしすぎても精神的に病むので、長く続けるなら適度な所で割り切る事も大切です。

> 自分が知っている情報は出し惜しみしない

これに関しては元記事の意図が読みづらいのですが、おそらくは「相手が必須情報を知らないことに対して『え~? それ知らないの~?』みたいにバカにしたような態度を取らない」ということだと思います。が、敢えて言葉通りに受け止めますw

一般のゲームの広告展開ですと情報を小出しにして期待感を煽るやり方(ティザー)があると思うのですが、あれを同人とかでやる場合は単に宣伝の効果だけではなく、自分を追い込み、制作に対して集中力を高める効果があると思います。

なので情報公開は自分の作品のクオリティや世間の期待度に関係なく随時行っていった方が色々良い方向に行くと思います。

ただ追い込まれすぎで精神的に参ってしまったり、また情報を小出ししても反応がないので落ち込んでしまったり、逆に小出しにしているうちに自分の中で自分自身の作品の評価が必要以上に高まってしまい後日売れなかった時にとてつもない絶望感が押し寄せるみたいな事もあったりしますのでw 適度にw

 

>「ありがとう」の気持ちを忘れない

これは「言葉の圧で推さない」と似たような話で、あまりにも過ぎると客商売っぽくなってしまいがちなので、気持ちを忘れずに感謝しつつも親しみも忘れない、というバランス感覚も必要になってくるかなと。自分はその辺全く持ってダメダメですがw

 

続き物


>「派生の○○も見ていないと楽しめない」なんてことは無い

作り手スタンスから見た場合、続き物をどう考えるかという問題に関係する話でしょうか。

同人なのだから自分の書きたいテーマで書き貫いても構わないとは思うのですが、年に数回、場合によっては1~2回とかしか作品を出せない環境ですと下手をすると数年越しになるわけで、さすがに見てくれる人が付いてきてくれるのか気にせずにはいられませんw

どうしても続き物を出したい場合、前回の話を見なくても楽しめるようにしたり、前回のあらすじの話を念入りにすることなどが考えられます。その他、考える余地はまだまだありそうです。

 

無料の魔力

 

> 無料配信を有効活用する
作る側としても無料配信は有効に活用したいところです。

実際ソーシャルゲームの例は言うに及ばず、「ひぐらしのなく頃に」も話題になったのは5編目公開前に1~4編を期間限定無料公開してからなのですから、無料というパワーワード、恐るべしです。

特に長期的な展望で考えている場合、ある程度念頭においておいてもよいかもしれません。


以上です。自分で書いていて明らかに今の自分がに全然出来ていない内容が多々ありますがw それでも、何も考えずに事に当たるよりは遥かにマシなのかなと。これが皆さまの創作物を広める助けになれば幸いです。

 

 

余談

 

> 女性にはキャラ重視、男性にはストーリー重視で話す

これは宣伝とは無関係な話になるのですが、個人感では「萌え好きにはキャラ重視、燃え好きにはストーリー重視」という事なのだろうと思われます。

自分の体験ですと、例えば男でもごちうさが好きな人にはどんな作品でもキャラ重視で話した方が通じている感じがします。エヴァとかでも設定とか世界観とかをネタに話するよりレイとかアスカとかをネタにした方が反応良かったりw